――オレは生きる

この狂った世界で


それが

オレが殺した

あいつとの最後の約束だから――










------------出演------------

相葉雅紀(嵐)
秋山純(Music Academy)
井ノ原快彦(V6)
今井翼(タッキー&翼)
大野智(嵐)
岡田准一(V6)
国分太一(TOKIO)
坂本昌行(V6)
櫻井翔(嵐)
城島茂(TOKIO)
滝沢秀明(タッキー&翼)
堂本光一(Kinki kids)
堂本剛(Kinki kids)
中居正広(SMAP)
二宮和也(嵐)
長瀬智也(TOKIO)
長野博(V6)
松岡昌弘(TOKIO)
松本潤(嵐)
三宅健(V6)
森田剛(V6)
山口達也(TOKIO)
山下智久(NewS)

















1 はじまり

… 2004年6月1日 13:00


バスに乗り込んでから2時間ほどが経過していた。
バスの運転席と、みんながいる座席との間には仕切りがつけられており、運転手も見えないし前の様子も見えない。
窓はといえば、外側からシャッターが下りふさがれている。
まだ日中のはずなのに、車内灯が点けられているバスの中にいると夜のような錯覚に陥ってしまう。


三宅は何か不安のようなものを感じ始めていた。

トキオ、V6、キンキ、嵐、滝沢、翼、山下、秋山の面々が、このマイクロバスに揺られている。

最初はみんなも遠足のノリのような感じではしゃいでいたのに、今では疲れてきたのか眠る者も出ててきて、次第無口になっていくと、バスの中はただ路面を走るゴーという静かな音に包まれていた。
みんながこのバスに乗っている、否、乗せられた理由を知っている者はこの中にいなかった。

それが三宅の胸に広がる、雨雲のような不安の原因だった。
理由も告げずに、ただバスは迎えに来たのだ。昨夜の電話のとおりに。


「ゴウ・・・ゴウ起きてよ」
隣で寝ている森田に話しかける。
「・・・っ・・んだよぉ・・」
熟睡していたのか、突然それを妨害された森田から、いかにも機嫌が悪そうな声が返ってきた。
「ゴウはさ誰から電話もらったんだよ?」
「あ?・・電話?誰からって・・・」
面食らったように森田は薄く目を開けて、三宅の顔を見た。
「昨日かかってきた、このバスが迎えにくるって電話だよ?」
「ああ・・・」
まだ寝ぼけているのか記憶を手繰るように一瞬間をおいて
「長野君だよ」
森田は言った。

そうなんだ。
三宅は後ろを振り返り長野に小声で話しかける。

「長野君は誰から回ってきたの?電話」
「え?オレは・・・坂本君だよ」
身を乗り出して言うと隣の坂本が え?オレ?と自分を指差した。
「坂本君は誰から?」
さらに三宅は問いかける。
「オレは茂君から・・・」
視線を城島に送ると、通路を挟んだ隣の席でトキオのリーダーは眠り込んでいた。
「そーか・・・」


どうやら自分たちのネットワークを通して次々に電話は回ってきたらしい。
そうゆう三宅も、連絡網だといわれその電話の内容を岡田に回したのだが。

「そういえば・・おかしーよなこのロケ。いきなりスケジュールに割り込んできて」
緊張気味の顔で、井ノ原も横から会話に加わった。

確かに最初からおかしいのだ。この仕事の話が唐突に伝わってきたこと自体。
それなら、最初に電話を受けたのは誰だろう・・・誰から電話が来たのだろう。
V6のメンバーそれぞれが真剣に考え込んでいると、
「中居君」
どこからか声があがった。

みんなはその声の主を探しきょろきょろと辺りを見回した。
「山下」
声の主は山下だった。

「オレ中居君から回ってきました」
他の数人もその話題に興味を覚え、山下の言葉に耳を傾ける。

「オレも、中居君からかかってきました」
秋山もそう言い出した。

「中居君が?」
なんで中居君が?
この場にいないスマップのリーダー中居からその電話がかかってきたという。

中居は、このバスに乗るようにという連絡を何人かにしたのだろう。
そしてメンバー内でこの電話を回すようにと告げられた者が、それをまた伝えた・・・
その事実が、これから始まるかもしれない不穏な何かを示唆しているような気がして三宅はならなかった。

「中居君なんて言ってた?」
後ろの座席の長瀬が、自分の前のシートに座っている山下に問いかけた。
みんなの視線が注がれた山下は、目線を上にあげ電話の内容を思い出しているようだ。

「特に・・・いきなりかかってきてびっくりしましたけど・・なんかメンバーの愚痴?みたいな・・なんだろ・・冗談みたいに。ゴローちゃんがヘアセットにかかる時間が長いとか、木村君の変な癖とか・・・そんなこと言ってたような・・・あ!」

何か重大なことでも思い出したのだろうか。山下が言葉を止めた。
息を呑みみんなは次に出てくる言葉を待った。

「あと消費税が内税なったの知らなかったみたいです。消費税なくなったんじゃないの?なんて聞いてきて・・・そんな話をしました」

「へ?」
「山下く〜ん。それがオチ?」
「なんだよー!笑わせんなよー」
「いやーオレじゃないですよ、言ったのは。中居君ですから!」

バスが賑やかな空気に包まれた中

「え?マジで?消費税なくなったんじゃなかったのかよ!」
知らなかったよ〜つーか今知ったよ!
すっとぼけた声をあげたその人物は長瀬だった。

やれやれ、といった風に井ノ原が首を振り肩をすくめてみせると、嵐の面々が臆面もなく声をあげて笑った。


肩を揺らしながら松本は笑い続けている。
剛は隣で帽子を深くかぶって寝ている光一を起こさないようにと、大野を制する。
オレは長瀬からやってんけどな、電話。そんで光一に回したけど留守電だったからそれに伝言をいれたんやけど・・・

まだ笑い続けている嵐は放っておいて、剛は頭の中で昨夜のことを確認し、山下を促す。
「そんで?」
山下が頷き、今度は真剣な口調で話を続けた。

「それで20分くらい一方的に喋り続けて、最後に思い出したかのように、明日仕事のバスが迎えに来るからそれに乗れって・・そういったかと思うと切れちゃいました」
今井翼も昨夜の電話が中居から直接かかってきた口だった。

中居から電話が来たこと事態、何か変だと思ったものの、深くは考えずに
言われたとおり滝沢に伝言を回したのだった。
「中居君・・・いないし・・・なんなんだろう・・」
不安げな声をあげた三宅の言葉がバスの中の全員の気持ちだった。


と、突然バスが急なカーブを曲がったのか、大きく横に揺れた。

「うわ!」

その直後急停止すると、衝撃でまだ寝込んでいた数人も思わず目を覚ました。

そして
滝沢は見た。
いきなり前方のドアが開けられたと思ったら、派手な戦闘服に身を包みどやどやと乱暴にタラップを上ってきた男たちを。

「なんだ?」
目を覚ました松岡がわけがわからないというように、隣の山口に問いかけた。

山口にもわかるわけがなかった。
その不可思議な情景を目に捕らえても、何が起ころうとしているのか、なんてことは。

ガスマスクを着けている男たちの中の一人が、無言のまま通路に進み出てきた。
「ちょ・・なんだよ、あんたら!?」
森田が危険を察知し声を張り上げると、一気にバスの中に緊迫感が走った。

誰も何も言えないまま、突然の侵入者を見つめている中、男は手にしていた消火器のようなボトルを掲げ、ピンを引き抜いた。


!?
なんだよ・・・これ・・・


次の瞬間、そのバスの中にいたみんなの視界いっぱいに広がったのは
白。


白一面の世界だった。




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